国連特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏へのインタビュー(by報道ステーション)


2017年5月23日の報道ステーションが、国連特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏に、インタビューしていましたので、その部分を書き起こしました。

 

 ケナタッチ氏からの書簡から>

「もし、法案が成立すれば、適用範囲が広いため、プライバシー権と表現の自由が、過度に制限される恐れがあります。

ナレーション>
「ケナタッチ氏は、国連の人権理事会から任命され、プレイバシー権の保護を任務としています。主に、世界各国のプライバシー問題を調査し、国連人権理事会に報告しています。
ケナタッチ氏が指摘したのは、」

ケナタッチ氏からの書簡>
「新たな法案では、犯罪を立証するため国民への監視を強化する必要がある場合に適切にプライバシーを保護するための新たな特定の条文や措置が盛り込まれていません。」

ナレ>
「この指摘に、日本政府は。」

~菅官房長官会見~
菅官房長官
「なんでこんなことになったのか、全く直接説明する機会もなくて。強く、抗議を行ったということであります。」

ナレ>
「(日本政府は)すぐさま、抗議の文書を送り返しました。
主張は、こうです。」

<日本政府の抗議書要旨>
「テロ等準備罪」の法案は、国民の意見を十分に踏まえて策定されたものである。187の国・地域の国内法との比較において、きわめて制限的な処罰法であることは、明らかである。」

ナレ>
「さらに」

~菅官房長官 会見~
菅官房長官
「(ケナタッチ氏は)独立した個人の資格で人権状況の調査報告を行う立場であって、国連の立場を反映するものではない。これは明確に申し上げておきたい。」

ナレ>
個人的な意見表明であるかのような扱いですが、ケナタッチ氏の書簡は、国連高等弁務官のホームページにも掲載されています。
今日、ケナタッチ氏がさらなる反論を発表しました。

<ケナタッチ氏>
「私が日本政府から受け取った”強い抗議”は、ただ怒りの言葉が並べられているだけで、全く中身のあるものではありませんでした。

ナレ>
「そして先ほど、報道ステーションの取材に応じました。」

~ケナタッチ氏とskypeではなす小川アナ~
小川アナ(英語)>
「どういう経緯で総理に書簡を送ったのですか?」

ジョセフ・ケナタッチ氏
「私は日本文化に強い興味があって、プライバシーの法整備についても関心を持つようになった。
今回の法案が閣議決定されたのは3月21日のことだと思います。
法案の文言をみて、驚いた。」

小川アナ(英語)>
「国連の人権理事会に報告する可能性は?」

ケナタッチ氏
「私が送った書簡や、日本政府からの回答を含め、すべてを報告する」

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